
抜け毛・薄毛で悩む女性のなかには、「頭皮に痒みがある」「フケがひどい」といった症状がある人もいると思います。
脱毛と同時にそういった頭皮の異常がある方は、脂漏性脱毛症の疑いが濃厚です。
ここでは、そんな脂漏性脱毛症の特徴や原因、治し方や予防法までわかりやすく解説しています。
しっかりと正しい知識を知り適切なケアを行えば改善するので、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね。
この記事の目次
脂漏性脱毛症の特徴って?
- 頭皮に強い痒み、湿疹がある
- 頭皮に痛みを感じる
- 頭皮に赤みや炎症がある
- 頭皮が皮脂でベタついている
- フケが多くでる
こんな症状はありませんか?
これらは脂漏性脱毛症の代表的な特徴です。
そもそも、脂漏性脱毛症というのは皮脂腺の炎症などが原因でおこる脱毛症です。
同じ原因で「脂漏性皮膚炎」がありますが、まさにこの頭皮バージョンと考えてもらってOKです。「脂漏性皮膚炎による抜け毛」と言い換えることもできます。
女性よりも男性に起こるケースが多いですが、女性が発症することも少なくなりません。
脂漏性脱毛症の原因、メカニズムとは?
脂漏性脱毛症は、何らかの原因によって皮脂腺に過剰に皮脂が分泌されて、皮脂が毛穴をふさぐことで、毛穴周辺や毛根が炎症を起こすものです。
皮脂でふさがれた毛穴の内部で雑菌などが繁殖して、毛根にダメージを与えて毛髪を抜けさせてしまいます。
通常なら少しくらい皮脂があっても、髪の毛が抜けることなんてありません。
皮脂というのは個人差はあれど誰にでも分泌されるものです。
なので、脂漏性皮膚炎によって脱毛が起こるということは、相当にひどい状態とも言えます。
すでに抜け毛が増えているという方は、頭皮の湿疹や痒み、炎症は相当に強くなっているのではないでしょうか。
そもそも脂漏性皮膚炎は、毛穴などにいるマセラチア菌(常在菌)やカビ(真菌)が、好物の皮脂を食べて異常増殖することによって引き起こされます。
ただ、通常はマセラチア菌が皮脂を分解しても何も起こらないのですが、何かしらの原因で皮脂が過剰に分泌されるとマセラチア菌も増殖し、分解した中性脂肪が肌への刺激となり炎症を起こします。
それが頭皮に起こると、炎症や痒み、フケがでてきて頭皮環境が悪化し髪の毛が抜け落ちるというわけですね。
ただし、脂漏性皮膚炎を起こした人が必ずしも脂漏性脱毛症になるとは限りません。
ほかに考えられる脂漏性脱毛症を引き起こす要因は?
生活習慣の乱れ
そもそも皮脂の分泌量は男性ホルモンが多いと盛んにおこなわれる傾向があります。
そのため、脂漏性脱毛症は女性よりも男性に多いわけですが、女性でもストレス、睡眠不足、食生活の乱れ、加齢などによって女性ホルモンが減少しホルモンバランスが崩れることあります。
間違ったヘアケア
間違った頭皮ケアや髪のケアをしている人も、結果的に頭皮の炎症につながり脂漏性脱毛症を悪化させてしまう可能性もあります。
例えば、シャンプーやトリートメントが頭皮に残留すると毛穴詰まりを起こし、皮脂分泌異常を助長させてしまいます。
ヘアスタイリング剤などをつけたまま洗い流さずに夜寝てしまったりするのも、頭皮にとっては最悪です。
お肌のメイクと同じように、頭皮も必ずその日のうちにクレンジングして清潔に保つよう心掛けてください。
脂漏性脱毛症の治療法は?
まずは、軽めの症状であってもさらなる悪化を防ぐために皮膚科に足を運んで専門医に診てもらいましょう。
セルフケアで保湿クリームや軟膏などで対処しようとする人がいますが、一時的にまマシになってもすぐに再発し長い間悩まされる人も多いです。
病院での基本的な治療としては、「ステロイド」や「ケトコナゾール」などの塗り薬でおこなっていきます。
ケトコナゾールは抗真菌剤で、炎症をおさえたりカビの発生をコントロールしたりする作用があります。
炎症のひどい場合はステロイドでおさえて、症状が治まってきたらケトコナゾールだけで治療していくという流れですね。
今すぐ止めて!脂漏性脱毛症のやってはいけないNGケア
脂漏性脱毛症で悩む方のなかには、抜け毛をなんとかしようと男性用の育毛剤を使用する人がいますがそれはNG。
最悪の場合、さらなる悪化を招きかねません。
男性用の育毛剤のなかには、アルコールなどの刺激物が含まれるものも多くあります。
育毛剤の刺激によって炎症が広がってしまうケースも。
女性の中には旦那さんが使用している男性用育毛剤を使っている人もいるかもしれませんが、今すぐやめましょう。
脂漏性脱毛症の効果的な予防対策3選!
予防1. 女性用の育毛剤で予防する
女性用の育毛剤は、敏感肌な女性のために刺激物の一切入っていない無添加で優しい育毛剤もいくつかあります。
安全に抗炎症作用のある成分で頭皮ケアをしながら頭皮の保湿もできるので、抜け毛改善に効果的です。
ここでは、無添加で天然由来成分にこだわっているベルタ育毛剤をご紹介。
ただし、あまりに頭皮の炎症がひどいときは使用しないほうが無難です。
早く抜け毛を抑えたい気持ちはわかりますが、脂漏性皮膚炎を治してから使用するようにしましょう。
予防2. 頭皮を清潔に保つ
できるだけ頭皮を清潔に保つことを意識することも、脂漏性脱毛症の予防法としては効果的です。
前述したとおり、間違ったヘアケアはNGです。
できるだけ正しい洗髪方法で頭皮環境を健やかに保ち、スタイリング剤などのつけっぱなしは止めましょう。
市販の安価なシリコン入りなどのシャンプーを使っている場合は、頭皮環境を改善する育毛シャンプーに見直すのもオススメです。
予防3. 刺激物は避ける
食事でカフェインや香辛料などの刺激物を避けることでも、脂漏性脱毛症を予防することができます。
また、脂っこい食事やファストフードなども皮脂の過剰分泌を助長する可能性があるます。
できるだけ野菜を中心とした栄養バランスの良い食事ができればなおGOODですね。
まとめ ~脂漏性皮膚炎は軽く考えずにまずは病院へ~
いかがでしたでしょうか?
脂漏性脱毛症は皮膚の炎症をともなうため、完全に回復するまでには多少の時間はかかります。
個人差や症状のレベルもありますが、だいたい1ヶ月~2ヶ月くらいは見ておいたほうがいいでしょう。
ただ、病院でしっかり治療さえ受ければ完治させることも可能ですし、正しい予防ケアを継続させていけば再発も防げます。
あとは生活習慣の見直し、間違ったヘアケアの見直しなども行いながら、根本的に改善させていきましょう。